日本学術会議新規会員の任命拒否について

日本学術会議新規会員の任命拒否について

  この度、日本学術会議が新たに会員に推薦した105名のうち、人文社会科学系の研究者6名が内閣総理大臣によって任命されませんでしたが、これは学術活動に関わる団体としてけっして容認できない事態です。

  任命されなかった方々のうち第一部哲学委員会に属する予定だった1名は、日本宗教学会の役員を長く務め、学術上の業績、識見からして、日本の宗教研究を代表するに足る方です。この方を含め、それぞれの分野での学術的な評価を経て推薦された6名の研究者が正当な理由なく任命されなかったことは理解に苦しむところです。

  日本学術会議は、「科学が文化国家の基礎であるという確信に立って、わが国の平和的復興、人類社会の福祉に貢献し、世界の学界と提携して学術の進歩に寄与すること」を使命として設立されました。今回の事態は、この設立理念に反し、日本学術会議の独立性を冒し、ひいては日本における学問の自由と自律を脅かすことにもつながりかねないと危惧します。

  日本学術会議の要望に沿って、6名の研究者がすみやかに会員に任命されることを、内閣総理大臣に対し強く要望いたします。

2020年10月7日
日本宗教研究諸学会連合委員長
島薗進

 

賛同学会
(10月8日から10月20日までに賛同いただいた学会)
日本印度学仏教学会 理事会
筑波哲学・思想学会 評議委員会
日本宗教学会 理事会
西田哲学会 理事会
宗教哲学会 理事会
宗教倫理学会 評議会
日本山岳修験学会 理事会・評議員会
日本基督教学会 理事会
日本道教学会 会長 丸山宏
日本近代仏教史研究会 運営委員会
印度学宗教学会 会長 木村敏明
「宗教と社会」学会 常任委員会
駒沢宗教学研究会 理事会
日本旧約学会 委員会(会長:月本昭男)
日本新約学会 理事会(代表者:大貫隆)
パーリ学仏教文化学会 理事会
キリスト教史学会 理事会
日本仏教綜合研究学会 理事会

2020年公開シンポジウム「身体・社会・感染症―哲学・倫理学・宗教研究はパンデミックをどう考えるか―」

日本学術会議哲学委員会主催公開シンポジウム
「身体・社会・感染症―哲学・倫理学・宗教研究はパンデミックをどう考えるか―」
共催:日本哲学系諸学会連合、日本宗教研究諸学会連合

日時:2020年12月5日(土)13:30~17:00
会場:オンライン開催

開催趣旨:
この呼びかけ文を書いている時点で、コロナウイルス(SARS-CoV-2)の流行がどのようになっているかまったく見通せない状況です。でも、われわれは本シンポジウムで、流行がどのような局面を迎えていようとも、考えておかねばならない問いを考えてみたいと思います。

イタリアの作家パオロ・ジョルダーノは次のように書いています。
「すべてが終わった時、本当に僕たちは以前とまったく同じ世界を再現したいのだろうか」。

コロナウイルスが第一に蝕むのはわたしたちの身体ですが、それを通じて、社会も大きく蝕まれます。今回のパンデミックは、新自由主義とグローバリズムの限界を露呈したと言われています。また、われわれの社会が抱える根本的な不正義と脆弱性も露わになってきました。身体をもって社会に住まうわたしたちという存在のすべてのレベルにコロナウイルスは影響を与えました。パンデミックについて、人間とは何かを問い続けてきた哲学・思想は何を語りうるのかが問われています。
また、パンデミックの「終息」と経済・社会・教育活動の「再開」という言説は、「もとにもどる」のが望ましいのだという前提を隠しもっています。それでいいのでしょうか。もとにもどることを期待するのではなく、パンデミック後(あるいは永遠に続くパンデミック中)の生き方と社会のあり方はどのようなものであるべきかをあらためて考えること、それこそが思想・哲学がなすべきことだと思います。
パンデミックにともなって生じたさまざまな問題のうち、既存の哲学的枠組みで掬い取れるものを扱う、というやり方ではなく、哲学思想研究のやり方や枠組みじたいを変えていく必要もあるかもしれません。「パンデミック後の世界」の理念をともに構想する第一歩として、シンポジウムを開催いたします。多数のみなさまのご参加を期待しております。

司会
小林傳司(日本学術会議第一部幹事、大阪大学COデザインセンター特任教授・大阪大学名誉教授)

13:30-13:40
開会挨拶
戸田山和久(日本学術会議連携会員、名古屋大学大学院情報学研究科教授)

13:40-14:00
報告1   パンデミックと「いのち」の倫理―人のいのちを守るとはどういうことか?
安藤泰至(日本学術会議連携会員、鳥取大学医学部准教授)

14:00-14:20
報告2   パンデミックと差異の再構成
田中祐理子(京都大学白眉センター特定准教授)

14:20-14:40
報告3   生命倫理と感染症―生命倫理は感染症に対してどのように向きあってきたか(仮)
林芳紀(立命館大学文学部准教授)

14:40-15:00
報告4   科学ジャーナリズムの視点から
青野由利(毎日新聞社論説室専門編集委員)

15:00-15:15
休憩

15:15-15:30
コメント1
佐倉統(日本学術会議元連携会員、東京大学情報学環教授)

15:30-15:45
コメント2
吉水千鶴子(日本学術会議第一部会員、筑波大学人文社会系教授)

15:45-16:50
ディスカッション

16:50-17:00
閉会挨拶

申込方法については学術会議HPまたは日本宗教研究諸学会連合HPに11月以降掲載いたします。
シンポジウムのポスター(PDF)は下記のリンクからダウンロードできます。
20201205_symposium_poster
文書名哲学委員会シンポポスターHP
20201205_symposium_poster_2

2020年度日本宗教研究諸学会連合研究奨励賞についてのご案内

この度、日本宗教研究諸学会連合は、日本宗教研究諸学会連合研究奨励賞を創設いたしました。
つきましては2020年度の募集を以下のように行いますのでお知らせいたします。

募集期間 2020年7月1日〜8月14日
募集要項と申請フォームはこちらからダウンロード
2020年度日本宗教研究諸学会連合研究奨励賞募集要項(PDF)
2020年度日本宗教研究諸学会連合研究奨励賞申請用紙(Word)

2019年公開シンポジウム「世界哲学の可能性」開催報告

2019年公開シンポジウム「世界哲学の可能性」開催報告

2019年11月30日(土)に学術会議講堂にて本諸学会連合共催のシンポジウムを開催いたしました。
予想を超える大勢の方々にご来場いただき、御礼を申し上げます。
当日配布された、報告者3名のレジュメをここに掲載いたします。
(発表タイトルをクリックしていただくとpdfファイルが現れます)
報告者とコメンテータのスライド資料につきましては、公開の予定はございません。ご了承ください。

司会:納富信留(日本学術会議連携会員、東京大学大学院人文社会系研究科教授)
上原麻有子(日本学術会議連携会員、京都大学大学院文学研究科教授)

13:30-13:40
開会挨拶:戸田山和久(日本学術会議第一部会員、名古屋大学大学院情報科学研究科教授)
13:40-13:50
趣旨説明(司会:納富信留)

13:50-14:10
報告1 日本哲学・宗教学
氣多雅子(日本学術会議連携会員、京都大学名誉教授)
「日本の思想伝統のもとで哲学するということ」

14:10-14:30
報告2 仏教学
末木文美士(国際日本文化研究センター名誉教授)
「仏教から哲学を再構築する」

14:30-14:50
報告3 現代哲学・芸術論
永井由佳里(日本学術会議連携会員、北陸先端科学技術大学院大学 理事・副学長)
「世界哲学と芸術の未来」

14:50-15:05 休憩

15:05-15:20
コメント1  西洋哲学 河野哲也(日本学術会議連携会員、立教大学文学部教授)
15:20-15:35
コメント2  中国哲学 中島隆博(日本学術会議連携会員、東京大学東洋文化研究所教授)
15:35-15:50
コメント3 イスラーム哲学 小林春夫(東京学芸大学教育学部教授)

15:50-16:40
ディスカッション
16:40-17:50
議論のまとめ(司会:上原麻有子)

16:50-17:00
閉会挨拶:藤原 聖子(日本学術会議第一部会員、東京大学大学院人文社会系研究科教授)

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