日本学術会議哲学委員会主催公開シンポジウム
「今、なぜ「国家」が問われるのか?」
共催:日本哲学系諸学会連合、日本宗教研究諸学会連合
日時:2022年12月10日(土)13:30~17:00
会場:オンライン開催(要事前予約)
参加申し込みは次のURLから(参加申込締切:2022年12月8日(木)正午)
https://forms.gle/UwxbJ8EKtMjd96nv7
参加申込は締め切りました。お申し込みいただいた皆様には、前日12月9日(金)にご案内メールを差し上げます。
【追記12/9 13:50】参加をお申し込みいただいた皆様にご案内のメールをお送りしました。お手元にメールが届いていない場合は、日本宗教研究諸学会連合(office.jfssr2008@gmail.com)までご連絡ください。
開催趣旨:
新型コロナウイルス(COVID-19)・パンデミック、そしてロシアのウクライナ侵攻のなか、「国家」(国民国家)のあり方について問い直しが求められている。国民国家を基礎単位とした世界秩序(ウェストファリア体制)は、この数百年の間に、欧米を中心に全世界に浸透し、近現代世界を規定してきた。しかし、1980年頃から顕著になったグローバル化の進展のなかで、これまでの近代的な世界秩序の限界がさまざま指摘されるようになってきている。地球温暖化問題などが国民国家の利害関係を超えた緊急課題として意識されているのは、その一例である。
こうした状況下で、現在、人類社会を脅かしているパンデミックとウクライナの問題は、グローバル化とはいわば逆の方向に世界の分断(多極化)を促進し、その分断は国民国家内部にも及んでいる。これは、国民国家とグローバル化とが内包していた問題点を今問われるべき課題として顕在化させたものと言えよう。もちろん、個々の論点について意見はさまざまであるが、いずれにしても、国民国家の問い直しは、国民一人ひとりの生活に関わるものであるという点で、まさに国民的課題なのである。
本シンポジウムでは、現代の学術の知をより合わせることにより、この大問題に取り組む手がかりとなる多角的な知見を、国内外で暮らす様々な人々に向けて発信することを試みたい。
司会
奥田太郎(日本学術会議連携会員、南山大学社会倫理研究所教授)
13:30 開会挨拶
芦名定道(日本学術会議特任連携会員、関西学院大学神学部教授)
13:40 報告1
宗教にとって国家とは何か--その歴史と現在
芦名定道(日本学術会議特任連携会員、関西学院大学神学部教授)
14:00 報告2
「ブラッド・ランド」のナショナリズム--バビ・ヤールからウクライナ史を見る
重田園江(明治大学政治経済学部教授)
14:20 報告3
宗教、言語、領域のはざま、あるいは広がり--アラブ世界の視点から
八木久美子(日本学術会議連携会員、東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授)
14:40 報告4
天と民の間で--中国における「共在」の哲学とその射程
石井剛(東京大学大学院総合文化研究科教授)
15:15 コメント1
齋藤純一(日本学術会議連携会員、早稲田大学政治経済学術院教授)
15:30 コメント2
隠岐さや香(日本学術会議連携会員、東京大学大学院教育学研究科教授)
15:45 ディスカッション
16:50 閉会挨拶
吉岡洋(日本学術会第25期哲学委員会委員長、 京都芸術大学文明哲学研究所教授)
シンポジウムのポスター(PDF)はこちらのリンクからダウンロードできます。